[117] 株式の指数 (日経平均、ニューヨーク・ダウ) の連続性 [2016.4.22]
updated [2016.4.26] 一部、読みやすくしました
銘柄入れ替えがあっても
「連続性が失われないようになっている」
らしいが‥‥
株式市場の指標、といえば、
ほとんどの日本人はまず、「日経平均」を挙げるでしょう。
TVでも、この日経平均が上がった、下がった、
1万●000円台だ、
というニュースを見て、
景気の加熱ぶり、冷却ぶりを
印象付けるでしょう。
なにせ、株の指数は、代表的な景気の先行指数ですからね。
「株とは上がったり下がったりするものだ」
と、かの財務大臣も言っていました。
世界/一国の市場を評価するために、
その市場をいろいろな方面で切り取って
数値化した指数は、いくつかあったりします。
もちろん、
代表的で人口に膾炙しているもの、そうでないもの等、
いろいろあります。
日本でいえば、
●日経平均
正式名: 日経平均株価, 225種
日本経済新聞社が225社を選んで、ダウ式平均によって算出。
○日経500種平均株価
こんなのもあるんですねー。
●東証株価指数 (TOPIX)
東証1部に上場されているすべての銘柄の時価総額から算出される。
日本証券取引所が発表。
○JPX400
「日本を代表する」であろう企業として、
日本経済新聞社が、恣意的に選んだ400社よりなる。
アメリカでは、
●ニューヨーク・ダウ
正式名: ダウ工業株30種平均
Wall Street Journalを発行しているDow-Jones社が発表。
●S&P500
Standard & Poor社が発表する、500社よりなる指数。
●ナスダック総合株価指数 (The Nasdaq)
全米証券業協会 (NASD) が発表。
●ラッセル2000
アメリカの小型株指数です。
その他、世界中で、覚えきれないほどの指数があります。
もちろん、
債券の指数や、コモディティの指数、
VIX指数なども。
重要なのは、
いずれも、各発表主体が、独自の基準でもって、
ある意味「恣意的に」選んでいる、ということです。
まあ、Zeitgeist等の個人や、個人のアナリスト等が、
勝手に選ぶものに比べると、
ずいぶんましな選定基準だとは思います。
そして、「定期的に銘柄入れ替えがある」ことも重要です。
時代の趨勢により、
急成長する企業も、
衰退する企業も、倒産する企業も出てくるでしょうから、
当然だとは思いますが。
各株式指標は、銘柄入れ替えが頻繁に起こっています。
どの公表者も、
銘柄入れ替えでも配慮して算出し、
「連続性は失われていない」と言っています。
その意味で、
市場を代表する指数と言えつづけるかもしれません。
おそらく、
その時点での「値」には変化がなく、
「連続性が保たれている」ということを言っているだけ
だと思います。
しかし、
過去、日経平均には、
事実上この「連続性が失われた」前科があります。
日経平均は、2000年の銘柄入れ替えの際に、
株価全般の水準とはほぼ無関係に、
当時の値で2千数百円、率にして12~13%は下ブレしているそうです。
入れ替え時点の最後の株価として、
証券会社の自己売買の影響もあり、
除外される銘柄がおおきく下がり (売られ)、
新規採用銘柄がおおきく上がり (買われ)、
新規採用銘柄に値嵩 (ねがさ) 株が多かったこともあり、
ポートフォリオの内容としては51%も入れ替わったのです。
ということで、2000年で日経平均の連続性が壊れ ている、
分析上の連続性を失っているということですね。
すなわち、
2000年をまたぐ長期のチャート分析では、不正確ということですね。
~~~~~~~~~~~~~
詳しくは、尊敬する人のひとり、
山崎元氏のブログをご参照ください。
これを知っている人は、
割と少ないはずです。
これと類似とまではいかなくても、
各銘柄入れ替えの時期に、
「採用株効果」があるように、
株価が上がりやすかったり、下がりやすかったりするような
時期となりやすいことは明明白白です。
分かりやすいアノマリー、
あるいは、イベントドリブンと言えるでしょう。
いずれにせよ、 「インデックスファンド」という、
「指数に連動するファンド」を有する個人にとってみれば、
「銘柄入れ替え」という「アクティブな変化」があることに
注意すべきでしょう。
この意味で、「インデックスファンド」も、
銘柄を入れ替える「アクティブファンド」であり続けます。
さらに、
個人としては、ある国等に投資する場合、
どの指数を選択するかも、
重要になってくるでしょう。
(過去、アメリカ人がある記事で強調していたのを思い出したので、この記事を書きました)
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