英国公益株のナショナル・グリッド(NGG)を買いました
ナショナル・グリッド(NGG)のADRを買いました。
イギリスに本社のある、電力会社です。
イギリスの会社ですが、アメリカでも事業を行っており、公益事業ですが多国籍企業と言える会社です。人気も高く、まさにステイブルstableな会社、と思われ、世界の配当株投信等でも上位に組み込まれることのある銘柄です。
公益株は、他のセクターに比べて株価も収益も安定的で、公益株の中でも上位の銘柄は、比較的安心して保有し続けられるものかと思います。そして、日本の公益株(あの悪名高い東電を含む)に目を向けるより、世界の公益株に目を向ける方が、成長率も大きく期待できるものと思っています。
ここ最近の相場では、この公益株が、生活必需品系の株と同様、下落してきており、このNGGは12カ月最低値を記録したこともあり、ある程度のエントリーポイントであろうと判断して購入に至りました。
私が買った株価は58ドルほどでしたが、
2016年11月30日終値は米ドルで57.07USD。
年間配当は2.0425+0.9327=2.9752USDで、
配当率は5.21%にもなります。
ポンド安の影響でドル建てではどんどん少なくなっていても、このイールドです。
trailing PER 14.53
PBR 2.63
EPS 3.93USD
配当性向 61%です。
他の米国公益株と比較しても、わりとよい値です。
英国のADR(米国預託証券)については、注意点があります。
(1) 配当は、米国株と比べて、本国での源泉徴収がないためおトクです。
(2) 配当は、米国株の四半期配当と異なり、年2回配当の銘柄もたくさんあることに注意が必要です。このNGGは、2回配当ですが、毎年の配当を2回に分けて、約1:2になるように配当しています。このためか、インターネットのサイトで表示されている配当率が、よく誤表示されていることがあります。直近の配当を単純に2倍してしまうことによる計算で、誤った値を信じてしまう可能性があります。きちんと、自分で調べて計算しないといけません。
ちなみに、今回、公益株を買ったわけですが、公益債券も比較的安定的な社債です。私は、公益債券に投資する投資信託(DWSグローバル公益債券ファンド)を保有していたこともあります。
さて。
公益株と公益債券はどちらがいいか、と言われた場合、この二者択一は難しいのかもしれません。これについては、投資する時々で戦略が変わってくるものと思います。株が強い時期、債券が強い時期にそれぞれ選択していってもいいのかもしれませんが、一般的な「債券はdebtで、株式はequityである」という原則は、例えばディズニーの債券と株式を買うこととまったく同じであることを忘れないようにしましょう。
なお、実務的には、日本人が個人で外国社債を買うのはいろいろな制限があるため、外国株を買う方が遥かに自由度が高くなっています。個人で債券の個別リスクを抱えるのはあまり適しているとは思いませんので、米国債ナマ債券や、債券ETF(社債ETFや、米国債ETF、BNDやAGGなどの抱き合わせETF)等を利用する方が良いと思います。
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