[46] 長期の株式投資でリスクは縮小するのか?
「リスクが縮小するので、株式などでより大きなリスクが取れる」のか?
運用期間を平均して「年率」で変動幅を見るとする。
リターンのぶれを統計学的に見ると、資産ごとに「標準偏差」の大きさが異なる。
株式の「リターン」は、プラスリターン方向、マイナスリターン方向にいくにしても、いずれも一般に債券よりもぶれが大きい。
すなわち、株式は、一般に債券よりもリスクが大きい。
この過去のデータから、「株は危ない」というイメージができあがっている。
ここで、株であれ、債券であれ、不動産であれ、運用期間が長くなるほどに「年率の」リターンは一定の値に収斂する。
各年のリターンとしてはこの一定の値からのずれが、標準偏差として現れる。
しかし、これが複数年と積み重なってくると、リターンが平準化される。 すなわち、平均値に収斂してくる。
この過去のデータから、「株は債券よりも儲かる」というイメージができあがっている。
ということは、過去の平均リターンが「プラス」の資産は、
長期で運用すれば、標準偏差が小さくなってきて、
「想定される年率リターン」は過去の「平均収益率」に近似できるとすると、この累乗でリターンが想定、計算できる。
そして、これが「リスクが縮小する」という意味として取れる。
ただし、将来の「年率リターン」と、過去の「平均収益率」がいつも一定であるとは限らない。
ここが、投資の難しいところだろう。
ここで、運用資産の額で見た場合。
運用期間が長くなるほど、期待リターンは一定に収斂してくるという前提には立っているものの、
当然、その値からのブレは想定しうる。
と、いうことは、運用期間が長くなるほど、ブレも累乗されるので、
ブレる絶対値は大きくなる。
資産が大きくなればなるほど、このブレのマイナス値が大きくなるので、この意味ではリスクが大きいとも言える。
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