澤上篤人氏の最新本を読みました。果たして実践できるのか!?
私の尊敬する日本人の一人、澤上篤人氏の最新刊を読みました。
『お金がどんどん増える「長期投資」で幸せになろう』です。
澤上さんは、言わずと知れた、さわかみファンドを立ち上げた人です。日本を代表する株式ファンドの一つと言って良いでしょう。
しかし、これには問題点があります。信託報酬が約1%と高い事です。今の時代、すでに時代遅れです。過去平均で年率約5%のパフォーマンスを上げたそうですが、今後はどうなるかわかりません。
さて、著書では、前半は、今の私にも非常に為になることが書かれていました。しかし、後半の実践方針は、少々いただけません。
直販投信を礼讃しており、それ以外を「銭ゲバ」と表現しています。インデックスファンドも否定しているようにも受け止められます。
さわかみファンドは、「市場平均を充分アウトパフォームできる」と豪語しているため、分からないてもないですが、果たして、今後もインデックスファンドを凌駕し続けられるでしょうか?
これは誰にも分かりません。よく言うように、分かるのは、過去とコストの優劣のみです。
個人投資家が、日本株をポートフォリオの10%程度として限定的にするなら、さわかみファンドでも、鎌倉投信でも、その他でも、悪くないかもしれません。
がっつりと投資するのは米国株中心とする投資家が増えていると思いますので、日本株オーバーウェイトの時代はもう終わってきているのではないかと思います。
さらに、澤上氏は、「みんなに見捨てられている暴落や急落時に買っておいて、上がってきたらどんどん売り上がっていく。あくまでもわがままに、自分のペースで」と言っています。
これ、本当にできますか?
自分で個別株をきちんと精選したのち、それの買い時、売り時をまた意識する、そしてまた下がったらもう一度投資する、という芸当を。
簡単そうで、できないでしょう。半分以上の個人投資家には。私も含めて。
個別株でもインデックスファンドでも、定期的に買っていく、リバランスというツールを利用した売買判断のみを利用するという方が、ずいぶん得する確率が高いと思います。
澤上氏は、この方便を何度も何度も著書や雑誌で書かれていて、長期投資の真髄を語りつづけられる、という点で、尊敬しています。
しかし、これは、インデックスファンドではなくて直販投信へのおびき寄せ戦略論としてのポジショントークの類です。
と言わざるを得ません。
バフェット銘柄、たぱぞう推奨銘柄、バフェット太郎推奨30銘柄のような一握りの米国株でこれを行うならば、この澤上氏の方針でもそれなりには行けると思います。
実際に私はそれを行っている最中ですが、それもやや苦しくなっているところです。やはり、シーゲル流として、ポートフォリオの半分は純粋なインデックスファンドを利用するのが王道かつ正解である、と実感し、私は投資方針をまさに転換しています。
投資法の要点を掴み、自分のポートフォリオに落とし込み、大局を見る投資をしましょう!
投資はご自身の判断で。
⛄️ Let's build a gigantic Snowball ! ⛄️
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