[71] 実現益つくろう~~ [2016.1.24]
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配当を再投資し続けることは、
下落相場ではプロテクターとして働き、
上昇相場ではアクセルとして働く。
株式が卓越したリターンを生む上で、
配当がなくてはならないほど重要なのは、
それが信頼の印となるからだ。
ジェレミー・シーゲル「株式投資の未来」
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配当は、個別株投資家にとっては、
受け取ってしまえば、それは実現益です。
当たり前ですね。
しかし、インデックス投資では、直接は受け取らず、自動で再投資されています。
気づいていない人もたまにいるかもしれませんが。
利益ですが、現金としては受け取っていません。
事実上、含み益と考えられますよね。
これから何十年と投資を続ける人にとっては、
この方が、税金を毎回とられずに済むため、効率がいい、というのも、常識になっています。
配当性向が低いと、利益が企業に内部留保される率が高くなります。
内部留保分は、企業の中で再投資されます。
実現益ではなく、いわゆる含み益として考えますよね。
投資家によって、
配当でできるだけもらいたい、と考える投資家と、
企業に有効に再投資してもらいたい、と考える投資家、
この両者が存在するようです。
どちらがいい、という、絶対的なものもないようです。
ここでひとつ。
じゃあ、インデックス投資家は、どこまでが投下自己資本で、
どこまでが再投資された配当分なのか、認識しているのですか???
ここで例を挙げます。単純に、初回に1回投資したものとします。
たとえば、購入時の基準価格が10,000円、
現在の基準価格が14,000円だとして、
自分の元本は10,000円、キャピタルゲイン分が2,000円、
再投資された配当部分が2,000円
という風に、認識しているんでしょうか?
そうしないと、基準価格が、たとえば、
14,000円から7,000円に暴落した場合、
自分の元本部分がこのうちのいくらかになっているか、
把握できるのでしょうか?
そんなことを把握しなくてもよいって??
本当ですか?
自分は、把握したいですね。
だって、再投資による効果がどれほど利いているか、計算したいですから。
もし、暴落して7,000円になった後、
さらに配当を自動で500円分再投資されながら、
じわじわと値をもどしてきて10,000円に戻ったとしましょう。
やった!もとの元本にもどった!と、喜びますか??
いいえ、違うでしょう。
あなたの元本は、10,000円です。
しかし、その間に受け取った配当は、2,500円です。
とすると、基準価格は12,500円にまで上昇しないと、
その投資は、まだ損をしていると考えないといけないのでは??
インデックスファンド投資では、最終的に、購入時の基準価格から上がっていないと、
必ず、損しているといえるでしょう。
逆に言うと、超長期的なスパンでは、基準価格が上がっているうちに、
いくらか利確して、
「実現益をつくって」おかないと、
せっかくの利益が、いつかかき消される可能性も考えなくてはなりません。
あとで後悔するかもしれません。
引退近くの年齢に近づいてきた場合、次に暴落したときに、
基準価格が元の木阿弥になってしまうと、いやですよね。
そこから取り崩すのは、精神的な苦痛を伴います。
私ならば、インデックス積立投資で大きく利が乗ってきたら、
必ずや一部利確して、現金や米国債に避難するか、
あるいは別の投資対象に投資するでしょう。
インデックス投資も、アクティブな投資信託も、個別株投資も、
どれが正しくて、どれが間違っている、ということはないと思います。
ただ、よく言うように、
その時々の相場に合わせて、
アロケーションを考え、適度に「利確」し「実現益をつくる」
リバランス、リアロケーションする、
ということが必要になるんだと思います。
どんな投資でも、いつか、どこかで
「実現益をつくる」ことが、結局必要になります。
これを繰り返すのみ。
そして、できるだけ早く、自己資金を回収したい。

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目下の投資方針は、こんな感じです↓
①基本運用方針-改訂第2版-2015年9月30日
②配当投資マイルール
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