[83] 投資の極意は「Margin of Safety (安全域)」 [2016.2.2]
By ベンジャミン・グレアム
健全な債券や優先株、さらには普通株の選択に際して、安全域の概念が非常に重要となります。
ウォーレン・バフェットも、投資の教えで「まずは損をしないこと」と説いているように、できるだけ、保守的な投資が必要です。
その時に思い出すべきなのが、かのグレアム師匠が説いている、「Margin of Safety (安全域)」です。
賢明な投資家になるためには、資金の大部分を一気に失わないようにする必要があり、そのためには、
① 1回の投資に一気に注ぎ込まないこと
② 割高な投資 (高い買い物) をしないこと
が肝腎です。
そうすることで、突然致命傷となるような損をするリスクを最小限に抑えることができます。
投資家が最大の損失を蒙 (こうむ) るのは、「好」景気で上昇トレンドの時に優良とは「言えない」証券を購入したとき、ということが、過去の経験からわかっています。
直近の良い収益は、その企業の真の「収益力」では必ずしもなく、ある時点で業績が好調であること自体では、「安全性」は担保されません。好景気下で比較的割高な株価が形成されている段階では、充分な安全域を備えているかどうかはわかりません。
そして、それらより、将来に対する期待収益力を見積もります。
将来の期待収益力を控えめに見積もって、それによる理論株価と、実際に買うときの株価と比較します。この比較で充分な余裕があると判断されれば、「安全域を有する」と言えそうです。
「割安」と判断される銘柄は、本質的に、評価株価よりも「安い」状態にあるため、この差がすなわち「安全域」です。市場が本来よりも「過小評価」していることが安全域を形成しています。
と、いうことで、「逆境に耐えうる能力があるか」という観点からこの「安全域」が充分にある銘柄を探し出すことが重要です。
さらに、ウォーレン・バフェットの言うように、納得のいく株価でなければ「見送る」ことも必要です。
忍耐強く待つということが、必要となるのでしょうね。
また、いろいろな指標をみる場合に、十分な余裕を持った数字でのりしろを持たせる場合等にも、「Margin of safety」という言葉が使われます。
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