[86] 配当成長投資家 (DGI) のためのセクターアロケーション [2016.2.8]
私は、投資のリスクを軽減するために、
幅広い対象に分散することを決めています。
少なくとも30銘柄に。
しかも、
各セクターの代表的な銘柄を一応考慮し、
比重が偏りすぎないように注意しています。
もちろん、長期で持てる、
と信じる銘柄でのポートフォリオです。
さて、どのような視点で分散するか。
Standard and Poor's (S&P's) による11のセクター
Eleven major sectors as identified by Standard and Poor’s:
Information Technology
Financials
Health Care
Consumer Discretionary
Energy
Industrials
Consumer Staples
Materials
Utilities
Telecommunication Services
Real Estate Investment Trusts (REITs)
この11のメジャーなセクターに注目しましょう。
もともと、
REITsはファイナンシャルセクターに入れられていたそうなのですが、
現在は、独立して11番目のセクターとしてカウントされています。
私は、
この11セクターに従って、
バリュエーション、その企業のさまざまな質、
将来の収益成長期待率などを加味して、
来たるべき未来の配当成長を期待できる
投資対象を考えています。
すべてのセクターで、
連続増配株、
さらに、 Dividend Aristocrats (配当貴族) 銘柄ばかりを選べたら、
言う事がないようにも思えます。
しかし、
敢えてそうでない、
将来、Dividend Aristocratsに
入りそうな候補を織り交ぜてもよいでしょう。
そのためには、
バフェット流の目利き
(過去10~20年間のEPS推移をみる等)
は手かもしれません。
逆に、
Dividend Aristocratsがいつまでも
Aristocratsであり続けるかは、
100%保証はできません。
いつ、減配に転落するかも、
遠い将来のことについては予想は無理でしょう。
そのための分散です。
もしも、ある銘柄が魅力的な (比較的割安な)
バリュエーションであれば、
手持ちのキャッシュ具合を考えて、
追加投資をしていきます。
債券・キャッシュ比率を高めるために、
逆に追加投資を
しばらく見送るのも、
時には必要かもしれません。
いずれにせよ、
いつもセクターの比重を一定にするのは
そう簡単なことではありません。
私は、
wide moatだと思われる銘柄をあらかじめ
選び出し、ランク付けし、
成長を期待できる順序等を加味して、
ポートフォリオに加えるかどうかを最終決定しています。
セクターごとの割合には多少の幅を持たせています。
セクターごとの割合の決め方は、
当然ですが、
「株式」「不動産」「債券」等、
そして、
「米国」「日本」「その他先進国」
「新興国」「フロンティア」等の
大まかなアセットアロケーションを決めた
次の段階の話です。
また、
セクターアロケーションにこだわりすぎて、
大まかなアセットアロケーションを
崩すということがないようにしましょう。
ここで、
それぞれのセクターごとの過去収益率、
それからβ (beta; volatility)
を考えると、
基本的に、Consumer Staples、Consumer Discretionary、Health Careは
他のセクターに比べて、
low betaと言われています。
なので、
これらのセクターのウェイトを
基本的に大きくする投資家が
比較的多いようです。
できるだけ、
サイクル性のセクターよりも、
非サイクル性の方が、
成長とインカムを安定的に享受できるのが
一般的と思われます。
私は、
基本的に、新たな銘柄をポートフォリオに入れるのは、
一度に1銘柄ずつです。
10-20銘柄程度を、
かなりの過去から振り返りながら、
検討しています。
ポートフォリオ構築は、
優良な株が「バーゲンセール (on sale)」の時を
見計らいますから、
その時々で、
相対的にバーゲンと考えられる、有望な銘柄は
異なってきます。
最近は、エネルギーセクターでのバリュエーションが
相対的には価値が高くなってきていると言えるでしょう。
(もちろん、原油価格の下落とリンクして、
株価がドカンと下がっているからですね)
現段階では、
この中で私が一番買ってもいい、と思っている銘柄は、
Exxon Mobil (XOM) です。
MLP (Master Limited Partnership) は、
数年前は、投資先として有望、と持て囃されていました。
しかし、これも原油価格の下落とともに
ひどいことになっています。
しかし、現段階では、
エネルギーよりも他のセクターの比重を高めた方がいい、
と判断して、
このセクターに、まだしばらくは
追加投資はしないようにしよう、
と決めています。
銘柄によっては、高いYieldで、
涎が出そうになるのはなるのですが。
(BPや、BHP Billitonなど)
エネルギー株もMLPも、まだ持っていない人にとっては、
比較的割安となっているような気がしますから、
逆張り投資の候補と考えるならば
投資チャンスかもしれません。
米国株市場は、
現在、日本株市場よりも割高だ、
と思われている部分もあるようです。
でも、私は、日本株よりも米国株
の方を信じています (ある意味主観ですね)。
日本株で、同じように考えていって
セクターアロケーションを考えるのも一興ですが、
日本株のみで埋めるよりは、
米国株も織り交ぜて
国や地域を分散するのはどうでしょうか?
私は、今のところ、
米国株と英国株のみ
(厳密にはUnilever (UL) は英・蘭)
なのですが、
世界中に進出している企業が多く含まれているので、
さほど、この2か国への集中でも
気にしていません。
そのうち、その他のヨーロッパや
アジア太平洋株も取り入れるかなあ (ETFも利用) ?
オーストラリア、ニュージーランド、カナダ等の
資源国は、
特有のリスクとして、
コモディティ価格に連動して為替や株が動きやすい、
ということも覚えておきましょう。
さらに、
分散を意識しすぎて、
逆に質の悪い企業の株を買ってしまうことも、
できれば避けるようにしましょう。
Disclosure: Long XOM, UL
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