[88] Chowder Scoreの補足説明 [2016.2.11]

以前、Chowder Rule (チャウダー・ルール) について書きました。
[65] Chowder Ruleは非常に便利!!![2016.1.17]
これを、視覚的にわかりやすく説明します。

元本に対して、
配当2%、5年平均増配率10% (毎年均等に10%ずつ増配するとする)
の株があったとします。
上図のように、
1年目は、元本に対して2%の配当が出ます。
そして、その2%をすぐに再投資したとします。
(税金は考慮しないものとする)
すると、面白いことがおこります。
2年目は、最初の2%の配当が10%増配します。
そして、再投資した2%からも、その2%の配当が出ます。
すると、あら不思議。
配当は、合計で12%も増えていることになります。
元本に対しての配当額では、
最初は2%でしたが、 2年目は、2% x (1 + 12%) = 2.24% です!!!
3年目を見てみましょう。
この、元本に対しての2.24%のイールドが、
10%増配します。
そして、再投資からくる新たな配当が2%。
併せて、12%の配当増加です。
最初の元本に比べますと、
2% x (1 + 12%) x (1 + 12%) = 2.5088%
の配当がいただける計算になります。
この、12%が、 この株式のChowder scoreなのです。
通常の普通株に対して、
この値が12%を越えていたら、
配当成長志向の投資として適格だ、
という風に考えられています。
公益株の場合、8%と言われています。
(Consolidated Edision [ED]、
Duke Energy [DUK] のような会社です)
12%を維持できている銘柄は、
実のところ、そこまではないのですが、
Chowder scoreはこのように、
再投資を加味した配当増加について、
皮算用ができるスコアなのです。
Chowder scoreを使って、複利計算してください!
キャピタルゲインの複利は相当なハードルですが、
インカムゲインの複利なら、
そう大きくは外れない皮算用
とは思いませんか?
このChowder scoreが12%というのは、
十分な増益/増配余地のある会社で、
Margin of Safety (安全域)」 をもつと
多少、買った後に増配率が下がっても
ある程度安全だろう、ということで
高めに設定しているものと思います。
12%は要求水準の高い数字かとは思いますが、
米国の名だたる株の
過去の推移をみてくると、
増配率10% (年率) + 配当2%
というのは
あながち夢物語でもありません。
実際の皮算用の例:
[101] 複利表:累乗表と積立表 [2016.2.23]
Chowder ScoreないしChowder Ruleは、
Dividend growth investorにとっての
強力なツールとなり得るのではないでしょうか。

連続増配株であって初めて成しえる、
「究極の複利運用」が、
このscoreを含めた吟味により
推し進められるのではないでしょうか。
★オススメ記事★[65] Chowder Ruleは非常に便利!!![2016.1.17]
★オススメ記事★[188] 株式投資の期待リターンを何%とおくか [2016.9.10]
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目下の投資方針は、こんな感じです↓
●資産全体: 基本運用方針-改訂第2版-2015年9月30日
●株式portfolio:配当投資マイルール
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