[90] 税制の変更を逆手に取れれば上出来ですね [2016.2.12]
税制上の理由を、投資の判断材料にしてはならない
実際:
使えるものなら、何でも使おう。
しかし、再投資リスク等は考える。
証券投資、といえば、
おおまかには、
株式投資家と、債券投資家が分かれていました。
実は、それぞれの証券の税制は、細かいところなど、いろいろ差がありました。
それが、
ほぼ統一しよう、という方向に、やっとなってきて、
2016年になって、ついに大きく動きました。
いろいろ覚えるのは面倒ですが、
平たく言うと、
「株も債券も、キャピタルゲインもインカムゲインも、
どれも一律で税金約2割。
そして、どれも損益通算できるようにする」
という結果になりました。
今まで、
色々と問題点があったのに比べると、
歓迎すべきことだと思います。
米国「ゼロクーポン債」や、MMF等は、
税制改悪という事態にはなっていますが。
今回考えたのは、その、損益通算の話です。
2016年1月に入って、若干円高方向に進んできていましたが、
日銀の「マイナス金利」導入決定に伴い、
いったん、円安方向に行きました。
しかし、すぐに失速。
その後、急激に円高方向に進み、
120円以上 →→→ 110円台
まで急落してしまったのは、皆の記憶に新しいところです。
ここで、米ドル建てのMMF。
これを持っている人、
円建てでは含み損が出ている人もいることでしょう。
これを、今、
円に戻さずに、売却します。
すると、どうなるか。
ご存知の人はご存じですね、
同業者の方々が読んでいるのかなぁ (^^;;)
米ドルの預り金となります。
これだけで、円建てでは損が出たことになるんですねー
実際、本当に円にすると
損は損なんですけれども。
どういうことかというと、
この損出しが、
他の、売却益にかかる税金や、配当にかかる税金と
相殺できるのです!
この後、MMFを再買付すると、
その時点での為替が
新たな取得価格になります。
逆に、
円安に傾いていたとしたら、
その時点で売却すると、
逆に、売却自体でドル建てでは1セントも増えていないのに
税金を払う羽目に陥ってしまいます。
コマッタナー
しかし、
私は、ドルを、今すぐ円に戻す予定で
持っているわけではありません。
為替もどうなるかわかりません。
なので、また、色々な時期に戦略的に動くことができるかもしれません。
それか、
できるだけ長期間、
もしかすると、死ぬまで、
ドルとして持ち続けているのではないかなー。
いずれにしろ、
トータルでは、また税金を払って、チャラになることが
あるやもしれません。
でも、ここで、次の言葉を思い出しましょう。
今と将来、同じ額の税金を払うのであれば、
どちらが得でしょうか??
即答してください。
―――――――それは、将来です!!!
時間の経過を考え、 将来価値は、現在価値に割り引くと、
割引率がプラスの値である限り、
必ず小さい額になりますよね。
手形を割り引くと、
額面より小さい額しか受け取れないのと、
同じ論理です。
できるものであれば、
税金はどんどん繰り延べして、
どんどん雪だるまを大きくして、
有利な投資を行いましょう。
もちろん、
最終的に利益が出て、税金が払える、
そのような
「プラスになる投資」をすることが最も大事
であることは論を俟ちません。
「雪だるまつくろう。」
米国株&米国債投資は、税制によらず不滅たれ。
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